弁護士コラム

この記事の
監修者
萩原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
  • 削除請求
    法人
    2021年06月30日更新
    悪意あるサイトをYahoo検索から消したい! 削除依頼できる?

    悪意あるサイトをYahoo検索から消したい! 削除依頼できる?

    海外企業が提供しているアクセス解析サービス「StatCounter」を利用して日本国内の検索エンジン市場のシェアを調べると、Yahoo(ヤフー)はデスクトップ・モバイルでともに第2位です。
    令和2(2020)年5月までの調査では、デスクトップで15.36%、モバイルで23.91%を占めています。
    Yahoo!Japanの調べによると「YahooユーザーはYahooのみの利用が多い」「ビジネス層・経営層のユーザーが多い」という特徴があり、Yahoo検索の結果がビジネス面において大きな影響力をもっていることは間違いありません。

    Yahoo検索であなたの会社についての悪評を掲載したサイトが上位表示されていた場合、ビジネスへの悪影響が生じる前に対策を講じたいとお考えになるのではないでしょうか。
    このコラムでは、Yahoo検索で悪意のあるサイトが表示されてしまう場合の対応策を弁護士が解説します。
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1、Yahoo検索の削除

「Yahoo検索から特定のサイトを削除してほしい」と考えた場合、まず頭に浮かぶのが「Yahooに連絡して削除してもらう」という方法でしょう。
そこで、Yahoo検索のヘルプページに進んでも、サイト管理者に依頼してください」と案内されてしまいます。そのため、Yahoo検索結果については削除できないと思われる方も多いかもしれません。
Yahoo検索に削除を請求するには、検索のヘルプページではなく、Yahooのお問い合わせフォームにアクセス、ログインし、ウェブフォームから削除の申請をする必要があります。ただし、これはあくまで任意で削除を求めるものになりますので、この方法で削除されない場合には、他の方法を検討する必要があります。

ところで、Yahoo検索結果に悪意あるサイトが表示されている際には、ほとんどの場合、Google検索にも当該サイトが検索結果として表示されているのではないでしょうか。
実は、Yahoo検索とGoogle検索は、同じエンジンを使っていることが知られています。
つまり、Googleの検索結果から削除ができれば、Yahoo検索の検索結果も同時に削除されることになります
Googleは、オンラインのフォームから、検索結果の削除申請を受け付けています。フォームから検索結果の削除を申請すると、通常、1か月程度で対応がされます。
ただし、この方法によって削除されるのは、実際に検索結果に表示されたサイトの内容自体が削除されていた場合などに限られ、あまり多くはないようです。
これらの方法によっても削除されない場合には、GoogleやYahooを相手として、裁判手続きにより検索結果の削除を請求するという方法を検討することになるでしょう。
具体的には、裁判所に対して検索結果の削除の仮処分の申立てを行うことになります

2、関連検索ワードの削除

Yahooには「関連検索ワード」を表示する機能があります。
関連検索ワードとは、入力されたキーワードに対してYahoo側で収集したデータをもとに検索回数が多いものを自動的に表示する機能です。

たとえば「ハワイ」というキーワードを入力欄に打ち込んで検索すると、検索結果の上部に自動で「ハワイ 旅行」や「ハワイ ホテル」などの組み合わせが表示されます。
Yahoo検索を利用するうえでは非常に便利な機能ですが、たとえばあなたの会社が「A社」だとすると「A社」と入力しただけで「A社 ブラック企業」「A社 パワハラ」といったネガティブなキーワードが自動で表示されてしまうおそれがあります

関連検索ワードについても、1と同様の方法で削除申請が可能です。

Yahoo!JapanのヘルプセンターからYahoo検索の「お問い合わせフォーム」にアクセスし「関連検索ワードの情報削除」にチェックをいれて必要事項を入力します。
メールアドレス・Yahoo!JapanのID・検索結果の画面に表示されているページのURL・詳細を具体的に入力して送信すれば申請完了です。

3、【弁護士ができること1】検索結果の削除やサイトの投稿者の開示に対応可能

以上のように、Yahoo検索結果の削除は、ご自身でも行うことが可能ですが、オンラインでの削除申請ではなかなか削除してもらえないことも多く、裁判手続きとなると専門的な知識が必要となります。そこで、インターネットトラブルの解決実績が豊富な弁護士へ相談することがおすすめです。

  1. (1)適切な方法での削除が可能

    削除請求の実績がある弁護士に依頼すれば、どのような方法で削除するか、また削除可能か否かを判断できます。また、オンラインフォームからの削除であっても、弁護士が行うことで、権利侵害に当たることを適切に主張できるため、相手が削除に応じる可能性も高まるでしょう

  2. (2)サイト自体の削除も可能

    ここまで、Yahooの検索結果から削除する方法をご紹介してきましたが、検索結果に表示されているサイトの内容自体があなたや会社の権利を侵害するものであった場合、サイト自体の削除を請求することも考えられます
    サイト自体が削除されれば、存在しないサイトを検索結果に表示する意味はありませんから、時間の経過により、または上記1の方法でGoogleに検索結果の削除を依頼することで、Yahoo検索結果にも表示されなくなるでしょう。
    サイト自体の削除請求については、ご自身で行うことも可能ですが、専門的な知識が必要となってきます。そのため、削除の実績のある弁護士のサポートを受けることは非常に有益でしょう。
    サイト自体の削除請求の方法や流れにつきましては、こちらもご参照ください。

  3. (3)投稿者の特定も可能

    弁護士に依頼すれば、検索結果の削除だけではなく、誹謗中傷や悪意のあるサイトの作成者(投稿者)自体特定できる可能性があります
    記事の投稿者を特定する手続を「発信者情報開示請求」といい、ページを運営する会社への請求や、裁判所の手続きを利用することで、投稿者を特定できる場合があります。

    特定までの流れをご説明すると、最初に、掲示板サイトやブログサービスなど(コンテンツプロバイダといいます。)に対して、任意の請求や裁判手続きを用いて、IPアドレスなどの情報の開示を請求します。次に、開示されたIPアドレス等をもとにインターネットサービスプロバイダに契約者情報の開示を請求します。
    これらの手続きを経ることで、契約者の住所や氏名などが開示されます。

    この手続きによって投稿者を特定することが特定可能ですが、権利侵害が生じていることの証明や、裁判所への申立てには、専門的な知識や経験が必要になります。弁護士に依頼してサポートを受ければ、適切な証拠収集やスムーズな申立てが期待できます。

4、【弁護士ができること2】相手に対して損害賠償をすることも可能

投稿者を特定した後の損害賠償請求についても弁護士のサポートを受ければスムーズに請求できるでしょう。

どのような損害が発生しているのかを検討して、投稿者に損害の賠償を請求することになりますが、投稿者がこれに応じないケースも少なくありません。
投稿者がこれに応じない場合は、訴訟を提起することになるでしょうが、その際の証拠収集や裁判所への申立ても弁護士に依頼できます。
投稿者の特定の段階から一任すれば、効果的な解決が期待できるでしょう。

5、まとめ

Yahoo検索で悪意のある結果が表示される場合は、インターネットトラブルの解決実績を豊富にもつ弁護士への相談をおすすめします。

弁護士に相談すれば、Yahoo検索に関するトラブルの解決や、投稿者に対しての削除依頼や損害賠償請求が一任できます

悪意のあるサイトがYahoo検索で上位表示されていると、ビジネス面で大きな損失を生むおそれがあります。
Yahoo検索で誹謗中傷や悪意のあるサイト・ページが表示されてお困りであれば、インターネットトラブルの解決実績があるベリーベスト法律事務所にご相談ください。

初回相談60分無料

通話無料/平日9:30〜18:00

この記事の監修者
萩原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
インターネット上の誹謗中傷や風評被害などのトラブル対応への知見が豊富な削除請求専門チームの弁護士が対応します。削除してもらえなかった投稿でも削除できる可能性が高まります。ぜひ、お気軽にご相談ください。

※記事は公開日時点(2021年06月30日)の法律をもとに執筆しています

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