弁護士コラム

この記事の
監修者
荻原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
  • 口コミ投稿
    法人
    2022年09月15日更新
    Googleのネガティブな口コミ(レビュー)を削除する方法

    Googleのネガティブな口コミ(レビュー)を削除する方法

    利用する商品やサービスを選ぶうえで、Googleの口コミを参考にする方が増えているようです。会社やお店の経営者としては、Googleに自社および自店についてどのような書き込みがなされているかが気になるところでしょう。

    Googleの口コミにネガティブな書き込みがなされてしまうと、売り上げに大きな影響を及ぼすおそれがあります。特に悪質なコメントを発見した際には、削除請求などの対応を早期に検討することが必要です。

    本コラムでは、Googleにネガティブな口コミが書き込まれてしまった場合における口コミの削除方法や口コミへの対処方法について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
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1、Googleの口コミとは? 削除することは可能?

まず、Googleにおける「口コミ」について、概要を解説します。

  1. (1)Googleの口コミとは?

    会社やお店を経営している方のなかには、Googleビジネスプロフィール(旧称:Googleマイビジネス)を利用して、会社やお店の情報を登録している方もいるでしょう。
    Googleビジネスプロフィールに登録をすると、Google検索をした場合の検索結果画面やGoogleマップに、会社やお店の情報が表示されるようになります。そのため、新規顧客の獲得を目指すうえで有用な手段となります。

    このGoogleビジネスプロフィールには、口コミを投稿できる機能が存在します。つまり、会社やお店を利用した顧客が、商品やサービスに対するコメントを気軽に投稿することが可能になっているのです。
    商品やサービスに対してポジティブな評価が多数投稿されれば、会社やお店の評価も上がります。一方で、ネガティブな評価が投稿されてしまうと、商品やサービスの利用を控えるなどの行動に出る可能性があるでしょう。

    したがって、ネガティブな口コミが投稿されてしまった場合には、早期に適切な対応を講じることが重要といえます。

  2. (2)削除することは可能か?

    会社やお店としては、ネガティブな口コミを発見したら、『削除をしたい』と考えるでしょう。
    Googleは、削除の対象となる口コミは「Googleのポリシーに違反する口コミ」であると定めています。具体的には、以下のような口コミが削除の対象です。

    • スパムと虚偽のコンテンツ
    • 関連性のないコンテンツ
    • 制限されているコンテンツ
    • 違法なコンテンツ
    • テロリストのコンテンツ
    • 露骨な性的表現を含むコンテンツ
    • 不適切なコンテンツ
    • 危険なコンテンツおよび抽象的なコンテンツ
    • なりすまし
    • 利害に関する問題


    上記のように、削除の対象となる口コミは、内容が不適切である場合などに限られています。
    したがって、ビジネスのオーナーにとって気に入らない内容という理由だけでは、口コミの削除をすることは難しいでしょう。

2、Googleの口コミを削除する3つの方法

Googleの口コミを削除する方法は、3種類があります。

  1. (1)Googleのフォームから削除依頼をする

    Googleのポリシーに違反する口コミが投稿された場合には、Googleのフォームから削除依頼をすることができます。

    Googleビジネスプロフィールに登録をしている場合は、次の手順で口コミ削除を行います。

    • ① Googleアカウントでログインをして、Googleビジネスプロフィールの管理画面にアクセスします。
    • ② 口コミの一覧が表示されるので、削除をしたい口コミを選択します。
    • ③ その他アイコンから「不適切な口コミとして報告」をクリックします。
    • ④ 違反内容を選択して報告します。


    Googleに不適切な口コミの削除申請をすると、Googleは対象となる口コミがポリシーに違反しているかどうかを審査し、違反の事実が認められる場合には削除に応じます。
    削除申請から実際に削除されるまでは、通常2週間程度の期間がかかります。

    Googleポリシーに違反していることが、当該口コミの内容から客観的に明らかである場合には、簡単に削除申請ができるため有効な手段となります。
    しかし、Googleには、詳細な削除理由を説明するフォームが用意されていません。そのため、『店内に虫がいた』など、口コミ単体では問題点や悪質性を判断するのが難しいような場合には、たとえ虚偽の口コミであったとしても削除してもらうのは難しいといえます

  2. (2)裁判所に削除仮処分の申し立てをする

    Googleのフォームから削除依頼をしても口コミが削除されないという場合には、裁判所に削除仮処分を申し立てることを検討しましょう。相手方となるのは、米国法人の「Google LLC」になりますが、申し立ては米国でなく日本の地方裁判所に行うことができます。

    なお、令和4年7月25日時点において、「Google LLC」は、日本における代表者を定めて登記を完了しましたので、海外の本社ではなく、日本国内の登記された法人に対して削除の仮処分の申立てを行うことができる可能性があります。

    削除仮処分の審理では、口コミによって名誉毀損などの権利侵害がなされたことを疎明する必要があります。そして、当該口コミが違法性を帯びていると裁判所が判断した場合には、Google社に対して削除すべきという決定が出されることになります。

    仮処分は、通常の裁判手続きである訴訟よりも迅速に判断がなされるので、争いが少ない場合には、通常、早ければ1か月程度、遅くとも2~3か月程度で仮処分命令が出ます。

    なお、仮処分とは、仮の地位を定めるものですが、仮処分命令が出された場合にはほとんどのケースで削除に応じてもらえるので、仮処分命令後に本訴訟を提起する必要はないでしょう

  3. (3)口コミを投稿した本人に削除を求める

    ネガティブな口コミを投稿した人を特定することができるのであれば、口コミを投稿した本人に連絡をして削除を求めるという方法もあります。

    口コミを投稿した本人であれば、Googleを介することなく、投稿を自分で削除することができます。そのため、投稿者本人が任意に応じてくれるのであれば、手間も費用もかからない方法だといえます。

    しかし、ネガティブな口コミを投稿した人物は、その会社やお店に対して否定的な感情を有しています。したがって、投稿者本人に削除を依頼したことによって、怒りを抱いたり逆恨みしたりした投稿者がさらに悪質な投稿をする、といったリスクもあります。

    本人に削除を求めるかどうかは、慎重に判断したほうが良いでしょう。

3、Googleの口コミを削除するなら弁護士への依頼したほうが良い?

Googleの口コミの削除をする場合には、弁護士への相談をおすすめします。

  1. (1)弁護士に依頼をしたほうが良いケース

    Googleのフォームから削除依頼をする場合には、個人で申請することができます。しかし、以下のようなケースでは、弁護士への依頼をおすすめします。

    ① 口コミの投稿者を特定したいケース
    Googleに口コミの投稿をした本人に口コミの削除をさせたいという場合や、本人に対して損害賠償請求をしたいという場合には、その前提として、投稿者本人を特定しなければなりません。
    口コミの内容から本人が特定できれば良いですが、ほとんどの場合、投稿は匿名でなされます。したがって、投稿者本人を特定するためには、「発信者情報開示請求」という手続きをとらなければなりません。
    発信者情報開示請求は、仮処分の申立てなどの法的手続きによって行う必要がありますので、個人での対応は難しいといえます。

    また、口コミの投稿者を特定することができた場合には、次の段階として投稿者本人と交渉をする必要があります。
    当事者同士で対応をすると、お互いに感情的になってしまい、そのことが原因でさらに悪質な口コミが投稿されるリスクがあります。そのため、口コミの投稿者本人との交渉は、弁護士に任せるのが良いでしょう。

    ② 削除仮処分の申し立てをする場合
    Googleのフォームから削除依頼をしても、口コミの削除に応じてもらえない場合には、裁判所に削除の仮処分の申立てをすることになります。
    削除仮処分の審理では、法的な根拠に基づきながら、口コミの違法性を具体的に疎明していかなければなりません。そのため、裁判手続きに不慣れな個人では、適切に対応することが難しいといえます。
    自分でGoogleのフォームから削除依頼しても、削除がされなかったという場合には、弁護士に相談することを検討してください。

  2. (2)弁護士に依頼をするメリット

    弁護士にGoogleの口コミの削除を依頼するメリットとしては、次のような点が挙げられます。

    ① 口コミの削除がなされる可能性が高くなる
    個人でGoogleのフォームから削除依頼をしても削除ができない場合、前述したように、削除の仮処分などの法的手段を講じる必要があります。

    弁護士であれば、当該の口コミのどのような点に法的な問題であるのか、証拠に基づきながら論理的に主張することができます。
    したがって、裁判官にも当該口コミの違法性を認識してもらえることが期待できるでしょう。

    ② 口コミの投稿者の特定が可能
    Googleの口コミの内容によっては、単に投稿された口コミを削除するだけでは足りず、投稿者本人に対して損害賠償を請求すべき場合もあります。損害賠償を請求できれば、投稿者本人に対して今後同様の投稿を行わないように戒める効果も期待できます。

    弁護士に依頼すれば、投稿の削除、投稿者の特定、損害賠償請求といった一連の手続きを、一任することが可能です。

4、Googleのネガティブな口コミへの対策

Googleにネガティブな口コミが書き込まれてしまった場合には、削除する以外の対策も検討することができます。

  1. (1)口コミ数を増やす

    口コミの数が少ない場合には、ネガティブな口コミが目立ってしまいます。
    しかし、口コミの数を増やすことができれば、ネガティブな口コミの印象を弱くすることができるため、有効な対策となります。

    たとえば、口コミ総数が10件のうち1件ネガティブな口コミがあるのと100件のうち1件ネガティブな口コミがあるのとでは、口コミの閲覧者に与える印象は大きく異なります。
    会社やお店の顧客に対して、積極的に口コミを投稿してもらえるように働きかけるなどの工夫をしてみると良いでしょう

  2. (2)口コミに対して積極的に返信する

    ポジティブな口コミだけでなく、ネガティブな口コミに対しても積極的に返信をすることも場合によっては有効な対策です。
    ネガティブな口コミが投稿されるとつい感情的になってしまうかもしれませんが、『これも貴重な意見だ』と受け止めたうえで、誠実に対応することが大切です。口コミに対する返信は一般の顧客も閲覧することができるので、ネガティブな口コミにも真摯(しんし)に対応していることが伝われば、好印象を抱いてもらえるでしょう。

    もっとも、口コミ投稿者が返信内容を見たことで感情的になり、再度ネガティブなコメントをする可能性もありますので、返信内容は十分に吟味するとともに、返信するかどうかも慎重に考えなければなりません。

  3. (3)情報を充実させて利用した際のギャップを小さくする

    顧客が期待していた商品やサービスと、実際の商品やサービスとの間にギャップがあった場合、ネガティブな口コミがなされる要因のひとつとなり得ます。
    Googleビジネスプロフィールでは、写真や説明文などを入力することができます。店舗の外観、内観、商品の写真、記事などを複数投稿し、会社やお店の情報を充実させることができれば、実際に利用した際のギャップを小さくすることができるでしょう

5、まとめ

Googleにネガティブな口コミがなされたとしても、すべての口コミを削除することができるわけではありません。
Googleのフォームから削除依頼をしても削除されない口コミがあり、事業に悪影響を及ぼしているという場合には、弁護士による対応も検討する必要があります。自社に対する悪質な口コミや誹謗中傷などにお悩みの場合は、ベリーベスト法律事務所にお早めにご相談ください。

この記事の監修者
荻原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

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※記事は公開日時点(2022年09月15日)の法律をもとに執筆しています

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