削除依頼・投稿者の特定
5ちゃんねるや2ちゃんねるなどへの
悪質な書き込み削除のご相談は弁護士へ
弁護士コラム
インターネットは、人々の生活に豊かさと利便性をもたらしました。
ただし、それと同時に数多くの問題も社会にまん延する結果となり、その対策や解決に苦慮している方や企業も少なくありません。
そして、インターネットがもたらした弊害のうち、企業にとって特に大きな問題となるのが「炎上」です。
多くの企業の担当者は、自社がインターネット上で炎上することは避けたいと考えていると思います。ここでいま一度「炎上」とはどのような事態を指すのか確認しておきましょう。
ネット用語としての「炎上」とは、ある特定の個人や企業による行為・発言・書き込みなどに対してインターネット上での批判や誹謗中傷が殺到してしまう状態を指します。
TwitterなどのSNS上で、好意的な意見が多く寄せられたり、投稿が拡散されたりすることを「バズる」といいます。これに対して、「炎上」の場合は特定の個人や企業に対して攻撃的な意見や投稿が多く寄せられてしまいます。
インターネット上での炎上が原因となって、サイトの閉鎖、商品の回収、営業不能、なかには廃業や倒産といった結果を招くこともあり得ます。そのため、企業にとっては非常に危険な状態として認識するべきでしょう。
炎上によって最悪の結果となった事例のひとつとして有名なのが、東京都内のそば屋で起きた「バイトテロ」による炎上事件です。
平成25年、同店のアルバイト従業員が食洗機に身体を入れた画像をTwitterにアップしたことが問題となり、批判が殺到して大炎上に発展しました。
投稿には店名などの情報はアップされていませんでしたが、多くのユーザーが拡散したことで店舗も特定されてしまい、事態は悪化の一途をたどりました。
炎上騒動によって営業停止を余儀なくされた同店は、最終的に閉店しています。
5ちゃんねるにおいて自社をターゲットにした投稿・書き込みが炎上してしまった場合は、直ちに対策を講じる必要があります。
5ちゃんねるは、国内最大級の掲示板サイトです。
さまざまなテーマごとのスレッド(掲示板)が設けられており、どのようなジャンルであったとしても自由に意見を投稿・閲覧できるので、多数のネットユーザーが利用しています。
5ちゃんねる内で話題が集中すると、各種SNSやネットニュースなどで広く取り上げられ、その情報の拡散は5ちゃんねる内だけにとどまらない事態となります。単独のブログサイトやSNSだけでは特に話題にならなかった情報でも、5ちゃんねるにおいて取り上げられたことで注目を浴びるケースもあります。
5ちゃんねるは、それほどまでに社会に対して強い発信力をもっている掲示板サイトなのです。
5ちゃんねるのユーザーには、ネット掲示板が発達しはじめたころ(名称が2ちゃんねるだったころ)から利用を続けているコアなユーザーが存在しています。
5ちゃんねる独自のモラルやルールも多く、ほかの掲示板サイトとは異なる展開をみせることもあるため放置は危険です。
5ちゃんねるでは、炎上ネタを取り上げて議論するスレッドや、ほかのSNSなどで取り上げられた情報をターゲットにして炎上を誘発するスレッドが立ち上がることがあります。そして、このようなスレッドが立ち上がると、もともとの炎上ネタだけでなく、種々の関連する個人や企業のトラブルを取り上げてより大きな炎上を引き起こしかねません。
このような状態に陥らないようにするため、企業にとっては早急な対応が必須といえます。
5ちゃんねるで、自社をターゲットにした炎上が起きてしまった場合でも、焦って対応してはいけません。
ネット上の炎上騒ぎは、通常のクレーム処理などとは異なる慎重な対応が必要です。
まずは冷静に、炎上内容の事実関係を確認しましょう。
企業が対象なのか、代表者や従業員などの個人を対象としているのか、炎上の原因となっている情報はなにかを整理します。
嫌がらせや誹謗中傷を原因とした炎上と、強い非難を浴びてもやむを得ないような原因による炎上とでは、その後の対応も異なるので、冷静かつ客観的な確認を心がけましょう。
5ちゃんねるで炎上してしまうと、やじ馬的なユーザーからも攻撃的な誹謗中傷をされます。なかには強く反論したくなるような内容のものがあるかもしれません。しかし、5ちゃんねる内で誹謗中傷に反応してはいけません。
誹謗中傷をするユーザーは、当事者やその関係者からの反応(と思われるもの)があると余計に面白がって攻撃を続ける傾向があります。特に自分たちの土俵に乗ってきた場合にはその傾向が強いと思われます。たとえ、毅然(きぜん)とした対応をとったとしても、その対応も攻撃材料を与えていることになることが少なくありません。
5ちゃんねるで炎上してしまった場合には、「エゴサーチ」をすることも大切です。
エゴサーチとは、自分の名前や自社の社名をインターネット検索して評判をチェックする行動のことです。
ネット上では「エゴサ」と略して呼ぶこともあります。
炎上中にエゴサーチをすることで、5ちゃんねるだけでなくほかのサイトにも炎上が波及していないかをチェックすることができます。
5ちゃんねるの投稿を転載する「ミラーサイト」や「まとめサイト」のほか、閲覧数の多い個人のブログ記事、SNSへの波及も確認することができるでしょう。
なお、エゴサーチは炎上時に限らず日ごろから定期的に実施しておくことを、おすすめします。
炎上のきっかけになっている投稿や書き込みは、すみやかに削除する必要があります。
そして、5ちゃんねるへの投稿・書き込みの削除には、5ちゃんねるのルールにのっとった手続きがあります。なお、2ch.sc(現 2ちゃんねる)とは削除依頼のルールや手順が異なります。手続きに則って効果的かつ迅速に対応するためにも削除請求の実績が高い弁護士への依頼がおすすめです。
誹謗中傷などを受けているケースで削除請求をする場合には、主に次の4つの方法が考えられます。
もっとも手軽な方法は、削除要請フォームまたは削除専用メールアドレスからの請求でしょう。
ただし、5ちゃんねるの公式ガイドラインは、基本的な姿勢として「法人・団体が対象の投稿・書き込みは原則放置」としています。そのため、法人等からの削除請求が受け入れられる可能性は低いといわざるを得ません。
5ちゃんねるでは削除要請フォームが用意されています。しかし、こちらからの請求はあまりおすすめできません。
大きな理由として、削除要請フォームからの請求は、他のユーザーに公開されてしまうためです。
炎上騒ぎに興味がなかったユーザーにも注目されてしまうおそれがあるうえに、削除要請の手続きをとっていることを知られることで、さらに炎上が悪化する事態も考えられるでしょう。
また、削除要請フォームから請求を受けた内容については「削除人」と呼ばれるボランティアのユーザーが削除の可否を判断します。
削除人の判断次第では削除要請が聞き入れてもらえないので、確実な対策とはいえません。
5ちゃんねるにおける投稿・書き込みの削除について高いハードルとなっているのが「表現の自由」です。5ちゃんねるでは、この表現の自由を害することを避けるため、基本的に削除に対して消極的な姿勢をもっています。
ただし、過去の削除請求の実績などから、表現の自由に配慮したリーガルマインドをもった弁護士からの請求であれば、原則対応するとしています。
そのため、5ちゃんねるへの削除請求について弁護士に依頼することは、他の方法と比して削除まで至る可能性が高いです。
5ちゃんねるには、「5ちゃんねるが認めた弁護士からの請求について、正当な理由があると判断できれば削除に応じる」という公式ルールも存在しています。なお、どの弁護士が「5ちゃんねるが認めた弁護士」であるかは公表されていません。
削除請求が受け入れられた場合、投稿・書き込みの部分が「あぼーん」という表示に切り替わります。
5ちゃんねるを閲覧していると、コメント部分やスレッドのタイトルが「あぼーん」と表示されているものがありますが、これは削除が実施されたものです。
企業をターゲットにして5ちゃんねるで炎上してしまうと、次々と新たなスレッドが立ち上がって批判や誹謗中傷が殺到し、さらにミラーサイトやまとめサイトにも拡散されて大炎上してしまう危険があります。
担当者だけで焦って対応してしまうと、さらなる炎上を誘発してしまうおそれがあるので、直ちに弁護士に相談して対策を講じるのがベストです。
5ちゃんねるの炎上対策は、ベリーベスト法律事務所にお任せください。
これまでに、5ちゃんねるの削除請求を多数実現してきた専門チームの弁護士が、スムーズに削除されるよう尽力するのはもちろんのこと、企業としての対処方法もアドバイスします。
5ちゃんねるにおける炎上を放置するのは、非常に危険です。
また、企業担当者の独断で対応するのもリスクが高いので、まずはベリーベスト法律事務所へご相談ください。
ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
インターネット上の誹謗中傷や風評被害などのトラブル対応への知見が豊富な削除請求専門チームの弁護士が対応します。削除してもらえなかった投稿でも削除できる可能性が高まります。ぜひ、お気軽にご相談ください。
※記事は公開日時点(2021年08月26日)の法律をもとに執筆しています