削除依頼・投稿者の特定
5ちゃんねるや2ちゃんねるなどへの
悪質な書き込み削除のご相談は弁護士へ
弁護士コラム
ツイキャスの運営会社が公開している、誹謗中傷などのトラブルについての方針やトラブル回避のために用意している機能について、確認していきましょう。
ツイキャスとは、モイ株式会社が平成22(2010)年に開始したライブ配信サービスです。
ユーザーが自由に動画を投稿し、閲覧中のユーザーはコメントを投稿できます。コメントはリアルタイムで更新されるので、多くのユーザーが動画を閲覧しながらコメントを投稿することで交流を深めることが可能です。
また、Twitter・Facebookといった別のSNSアカウントとの連携が可能なので、ツイキャスユーザーのみにとどまらない強い拡散性をもっています。
ツイキャスのヘルプページには、迷惑行為や誹謗中傷を受けた際の対処法、ツイキャス側の運営方針が紹介されています。
運営側としては、迷惑行為・誹謗中傷などの被害を受けた場合の対処法として、弁護士・法務局・警察への相談をすすめており、原則として「当事者間での解決をお願いする」という姿勢が示されています。
このように、積極的に介入はしないものの、法令に基づく開示命令があった場合は、ライブ映像や音声、接続ログといった情報を提出する場合があると記されています。
ツイキャス内での迷惑行為や不適切な配信があった場合は、「スパム報告」の機能を使用することで運営側へ通報することができます。
スパム報告を受けたツイキャス運営側は、問題が発覚した前後の状況や過去の内容なども含めて、チェックと対策を行うとしてします。
迷惑行為や誹謗中傷などの迷惑なコメントを投稿するユーザーについては「NGワード/NGユーザーの設定」機能によって、アカウントを個別にブロックすることができます。
NGユーザーとしてブロックすることで、あなたの配信動画が検索結果の一覧やオススメ欄に表示されなくなり、コメントも表示されなくなります。
迷惑行為・誹謗中傷にあたるコメントを投稿するユーザーやしつこく嫌がらせを繰り返すユーザーに対しては、NGユーザーに設定することでその後の被害を防止することができるでしょう。
ネット上の誹謗中傷については、どこからが誹謗中傷にあたるのかの判断が難しいという面があります。
誹謗中傷という言葉は、「根拠のない悪口を言いふらして、他人を傷つけること」を意味します。
政府広報オンラインでは、相手の人格を否定または攻撃するような内容は誹謗中傷であり、SNSなどで誹謗中傷の投稿をしたり拡散をしたりすると、民事上や刑事上の責任を問われる可能性があるとして注意を促しています。
たとえば、ツイキャスのコメント欄に「○○は逮捕歴がある前科者だ」といった投稿があれば、うそか本当かという事実にかかわらず、社会生活において信頼度を低下させるおそれがあります。この場合、刑法第230条の名誉毀損罪(めいよきそんざい)が成立する可能性があるでしょう。
また、「うざい」「ブス」といった、抽象的な言葉だとしても、刑法第231条の侮辱罪(ぶじょくざい)が成立する可能性があります。
「批判」とは、人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じることを意味します。
誹謗中傷が、根拠のない悪口を言いふらして他人を傷つける、他人の名誉を損なわせるという意味なので、比較してみると違いがみえてくるのではないでしょうか。
あくまでも、言葉の意味とし理解した場合ですが、事実を責めたうえで正すべき方法を示せば「批判」に、根も葉もない事実を言いふらしたり暴言を吐いたりすれば「誹謗中傷」になると考えることができるでしょう。
(参考:デジタル大辞泉)
ツイキャスで誹謗中傷を受けた場合、まずは何をするべきなのでしょうか。また、どのような対応は避けるべきなのでしょうか。
誹謗中傷を受けた場合、まずは証拠を残すことが大切です。証拠がなければ、その後の対応が難しくなります。
ライブ配信中にトラブルが起きた場合は、ライブを録画しタイトルを設定したうえで、1週間以内に公開すれば、配信を残すことができます。これらの対応をしなかった場合は、動画が削除される場合があるようです。
ただし、再度公開することで、改めて誹謗中傷のコメントが表示されてしまうことになります。そのため、スクリーンショットや画面を撮影するなどして、証拠を残すという手段も検討すると良いでしょう。
誹謗中傷を受けるとショックを受けて、すぐにでもコメントを消したいと考えるかもしれません。配信者側がコメントを削除することもできるようですが、まずは冷静になり証拠を保存したうえで削除することをおすすめします。
誹謗中傷を受けてしまったら、どのような対応が最善であるのかを検討してみましょう。
NGユーザーに設定すれば、今後は動画の閲覧やコメントができないように防御することができます。誹謗中傷をされたという傷は消えませんが、問題の相手との関係は遮断することができるでしょう。
ただし、非常に悪質な誹謗中傷を受けている場合は、警察に相談・届け出することも検討できます。また、コメントの投稿者に対して慰謝料や損害賠償を請求したいと考えるなら、弁護士に相談して法的手続きを取るという手段もあります。
誹謗中傷にあたるコメントに対して反論する行為は、投稿者を刺激し、ヒートアップさせるおそれがあります。
なかには、配信者を面白半分で刺激して反論を誘ってくる悪質なユーザーも存在するので、どんなに正しい主張でも反論すれば、あげ足をとるようなやり取りが繰り返されてしまうでしょう。
そのため、誹謗中傷のコメントには絶対に返信するべきではありません。
仮に、あなたのライブ配信に優良なサポーターがついているなら、誹謗中傷にあたるコメントを投稿した投稿者が自然と居場所を失って姿を見せなくなるはずです。
コメントの削除やNGユーザー設定を上手に活用して、誹謗中傷にあたるコメントを除外していくのが賢明でしょう。
ツイキャスで誹謗中傷にあたるコメントを投稿されている、あなたを誹謗中傷するような内容の動画が配信されている、などのお悩みがある場合、弁護士に相談することで解決の糸口がみつかるかもしれません。
誹謗中傷にあたるコメントをツイキャス上で削除しても、ほかのSNSとの連係機能があるため、情報が広く拡散されてしまっている場合があります。相手のアカウントでSNSなどに投稿されてしまえば、削除するのは簡単ではありません。
この場合、裁判所に対して削除依頼の「仮処分」を申し立てることで、削除できる可能性があります。
「仮処分」を行うには、誹謗中傷によって生じている権利侵害の内容を明確化するほか、煩雑な裁判所の手続が必要となりますが、弁護士に依頼することによって、効率的に申立を行うことができます。
ツイキャス上のコメント投稿は、どのユーザーが投稿したのかを確認できても、そのユーザーの住所や氏名といった個人情報まではわかりません。相手を特定し、責任を問いたいと考える場合は、裁判所に発信者情報開示請求を申し立て、投稿者を特定する必要があります。
ただし、発信者情報開示請求は手間も労力もかかるうえに、法的知識も求められます。また、スピーディーな対応も必要になるため、弁護士のサポートは必須です。
弁護士に依頼すれば、発信者情報開示請求によって判明した投稿者に対する損害賠償請求や刑事告訴にかかる手続き全般のサポートが得られます。
これらの対応には、専門的な知識や手続きが必要であり、個人で行うことは難しいため、まずは弁護士へ相談しアドバイスを受けることをおすすめします。
ツイキャスであなたのライブ配信に対して誹謗中傷にあたるコメントが投稿された場合は、証拠を残したうえでコメントの削除やNGユーザー設定などの措置を取るなどで対策することができます。あなたのアカウントを応援してくれるサポーターがライブ配信を楽しめるように、誹謗中傷のコメントを投稿してくるユーザーをブロックしていきましょう。
度重なる誹謗中傷を受けている、情報が拡散されてしまい対処に困っている、誹謗中傷にあたるコメントの投稿者について、個人を特定したうえで刑事・民事の責任を追及したいといった場合は、ベリーベスト法律事務所にお任せください。インターネットにおける削除請求の実績を豊富にもつ専門チームが全力でサポートします。まずはお気軽に、ご相談ください。
ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
インターネット上の誹謗中傷や風評被害などのトラブル対応への知見が豊富な削除請求専門チームの弁護士が対応します。削除してもらえなかった投稿でも削除できる可能性が高まります。ぜひ、お気軽にご相談ください。
※記事は公開日時点(2021年11月10日)の法律をもとに執筆しています