弁護士コラム

この記事の
監修者
荻原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
  • 削除請求
    個人
    2022年02月07日更新
    ニュースサイトに掲載された実名報道記事は消せる? 削除する方法
    ニュースサイトに掲載された実名報道記事は消せる? 削除する方法
    インターネット上の情報は、誰でも簡単にアクセスすることができるというメリットがある反面、一度掲載されてしまった情報については、瞬時に拡散してしまい、半永久的にインターネット上に残ってしまうというデメリットがあります。このように一度掲載すると消すことが難しい情報のことを、「デジタルタトゥー」と呼ぶこともあります。

    ニュースサイトに個人情報が掲載されてしまった場合には、すぐに対応しなければデジタルタトゥーとして半永久的にインターネット上に残ってしまい、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があることは否定できません。

    今回は、ニュースサイトに掲載された実名報道記事を削除する方法について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
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1、実名報道されたとき受けうる悪影響

インターネット上で実名報道をされてしまった場合には、以下のような悪影響が生じる可能性があります。

  1. (1)犯罪や迷惑行為につながるおそれ

    匿名で取材を受けたはずなのにニュースサイトなどで名前、生年月日、職業などの個人情報が報道されてしまうことがあります。これらの個人情報が報道されると、本人のSNSなどをきっかけとして住所、学校名、家族関係などさまざまな情報が拡散されてしまう可能性があります。

    これらの情報が拡散すると、本人の居場所が特定され、悪質ないたずらや迷惑行為などの対象にされてしまうおそれがあることは否定できません。

  2. (2)就職活動への影響

    新聞やテレビで意図せず氏名などが記載された報道がなされたとしても、そのときに情報に触れていなければ、その後に知ることはほとんどありません。

    しかし、インターネット上のニュースサイトに掲載された場合には、その情報が半永久的に残ってしまいます。最近の就職活動では、採用担当者の側でもインターネットで応募者の名前を検索するなどしてネガティブな情報がないかを調査しています。掲載された記事の内容によっては、採用を見送られるなど就職活動に悪影響が生じる可能性があります。

  3. (3)誹謗中傷の被害

    匿名であることを条件にネットニュースの取材に応じたにもかかわらず、実名で報道がされてしまうことがあります。このような実名報道がなされてしまうと、記事の内容によっては、ネガティブな印象を持たれてしまうこともあります。また、世論という形で意見を求められた場合でも顔出しでニュースに出てしまうと、コメントの内容によっては、悪意のある誹謗中傷を受けてしまう可能性もあります

    インターネット上の誹謗中傷は、書き込みをした人物を特定するのに時間と手間がかかるなどその対応に苦労します。顔出しや実名での報道にはリスクがあることを覚えておく必要があるでしょう。

2、主なニュースサイト別削除依頼方法

ニュースサイトに個人情報が掲載されてしまった場合には、すぐに削除請求などの対応を講じることが大切です。以下では、主要なニュースサイト別に具体的な削除依頼の方法を紹介します。

  1. (1)ニュースサイトの仕組み

    ニュースサイトには、「Yahoo!ニュース」や「スマートニュース」などさまざまなサイトがあります。他方で、ニュースサイトにニュースが掲載される仕組みを知っているという方はあまりいないでしょう。

    ニュースサイトは、サイトの運営元がすべての記事を作成しているのではなく、ほとんどのニュースは新聞社、テレビ局、ニュースメディアから提供される記事を掲載しています。そのため、ニュースサイトに掲載されている記事を削除したとしても、その記事の提供元である新聞社、テレビ局、ニュースメディアなどが発行している記事が削除されるというわけではありません

    そのため、まずは、ニュースサイトに対して記事の削除を請求することが必要になるとしても、最終的には、記事を発信した報道媒体などに対して記事の削除を依頼する必要があります。早期に記事の削除に対応するためにも、ニュースサイトに掲載された記事の削除などについて知見が豊富な弁護士に依頼をして行うことをおすすめします。

  2. (2)ニュースサイト別の削除依頼方法

    主要なニュースサイト別の削除依頼方法は、以下のとおりです。

    ① Yahoo!ニュース
    「Yahoo!ニュース」とは、ヤフー株式会社が運営しているポータルサイトである「Yahoo!JAPAN」のカテゴリーのひとつです。Yahoo!ニュースでは、情報提供元から配信される記事を掲載していますので、該当記事を削除するためには、情報提供元に直接連絡をして掲載記事の削除を依頼することになります。

    なお、Yahoo!ニュースではコメント欄を設けており、誰でも当該記事に対するコメントを書き込むことができるようになっています。このようなコメント欄に個人情報が書き込まれた場合には、Yahoo! JAPANに対して当該コメントの削除依頼をすることが可能です。

    具体的には、以下のような手順で行います。

    • 該当するコメントの右上にある「…」をクリックして、「このコメントを報告する」を選択します。
    • コメント違反報告フォームが表示されますので、必要事項を入力します。
    • 「送信」ボタンを押します。
    • 「報告が完了しました」という内容が表示されますので、これで削除依頼は完了です。


    ② livedoor NEWS
    livedoor NEWSとは、LINE株式会社が運営しているポータルサイトである「livedoor」のカテゴリーのひとつです。livedoor NEWSもYahoo!ニュースと同様にさまざまな配信元から提供される記事を掲載しています。そのため、該当記事を削除するためには、情報提供元に直接連絡をして掲載記事の削除を依頼することになります。

    なお、livedoorがニュース報道の配信元である場合には、livedoorのお問い合わせフォームから記事削除の依頼をすることによって、記事の削除に対応してもらうことができます。

    ③ Googleニュース
    Googleニュースとは、Googleが運営しているニュースサイトです。Googleニュースも上記と同様に配信元から提供される記事を掲載していますので、該当記事の削除をするためには、情報提供元に直接連絡をして掲載記事の削除を依頼します。

    情報掲載元によって該当記事が削除された場合には、Googleニュースチームに連絡をすることによって、Googleニュースからも該当記事が削除されます。

    ④ SmartNews
    「SmartNews」とは、スマートニュース株式会社が運営するスマートフォン向けのニュースアプリケーションです。SmartNewsも上記と同様に配信元から提供される記事を掲載していますので、該当記事の削除をするためには、情報提供元に直接連絡をして掲載記事の削除を依頼します。

3、個人ブログにニュースの内容が転載されていたら

ニュースサイトではなく、個人ブログに個人情報を含むニュース記事が転載されていた場合には、どのように対応したらよいのでしょうか。

  1. (1)ブログの管理者への削除申請

    個人ブログにニュースが転載されてしまった場合には、まずは、ブログの管理者に連絡をして、当該記事の削除を依頼しましょう

    ブログの管理者は、記事の投稿や編集を自由に行うことができます。したがって、ブログの管理者に削除依頼をして削除に応じてもらうことが、費用もかからず早期に対処することができる方法といえます。

    もっとも、この方法は、削除するかどうかをブログ管理者の判断に委ねるものですので、削除依頼に応じてもらえないこともあります。
    また、ブログの管理者が悪意をもって投稿をしている場合、削除依頼の文面も掲載されてしまうことがあります。これにより、炎上による話題作りの材料にされてしまうなど、削除依頼をすることそのものが危険な場合もありますので、注意が必要です。

  2. (2)ブログの運営会社への削除申請

    ブログの管理者と連絡がとれない場合やブログの管理者が削除に応じてくれないという場合には、ブログの運営会社に対して削除申請をする方法があります

    ブログの運営会社では、利用規約などを設けており、一定の要件に該当する場合には、任意の削除請求に応じてくれるところが多いです。削除依頼の方法は、ブログの運営会社によって異なりますが、利用規約などを確認の上、対応しましょう。

    また、ブログの運営会社ではお問い合わせフォームなどではなく、ガイドラインに則った削除依頼でなければ受け付けていないところもあります。ガイドラインとは、一般社団法人テレコムサービス協会が定めている所定の方式に従って削除依頼する方法です。ニュース記事の転載によって権利が侵害された場合には、ガイドラインに基づいてブログの運営会社に対して、送信防止措置依頼通知をすることによって削除に応じてもらえることがあります。

    以上の任意の方法では削除に応じてもらえない場合には、仮処分の申し立てといった裁判手続きを利用することになります。

    ブログの運営会社へ削除依頼をする場合は、非常に複雑な手順を踏まなければならず、裁判手続きとなると個人で行うのはとても難しくなります。事態を悪化させることなく早期に削除を実現するためにも弁護士に相談をすることをおすすめします。

4、匿名掲示板に転載されたときの対応法

匿名掲示板に個人情報を含む記事が転載された場合には、どのように対応したらよいのでしょうか。

  1. (1)匿名掲示板の特徴

    匿名掲示板とは、投稿者が本名を名乗ることなく、意見や感想などを投稿することができるインターネット上の掲示板のことをいいます。匿名で投稿することができることによって、実名での投稿ではできないような自由な意見や感想を投稿することができる反面、第三者を誹謗中傷するような内容の投稿が容易になされてしまうという問題点もあります

    匿名掲示板であっても、第三者の権利や利益を侵害するような投稿は規約によって禁止されているところがほとんどです。したがって、匿名掲示板の管理者に削除依頼をすることによって、対応してくれる可能性があるといえます。ただし、ニュース記事の転載などの場合は、社会的意義があると判断されて削除されない可能性は否定できません。

  2. (2)匿名掲示板の削除方法

    主要な匿名掲示板別の削除依頼の方法としては、以下のとおりです。

    ① 5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)
    5ちゃんねるでは、削除依頼専用のメールアドレスが設けられていますので、当該メールアドレスに、削除対象のURL、レス番号、削除を求める理由を記載し、削除を求める理由の根拠となる資料、本人確認資料を添付して送信します。

    5ちゃんねるが定める削除ガイドラインに該当するようなケースについては、任意の削除に応じてもらえる可能性があります。ただし、削除依頼ルールが厳密に定められているため、早期に削除したい場合は、5ちゃんねるへ行われた投稿の削除について知見が豊富な弁護士に依頼したほうがよいでしょう。

    ② 爆サイ.COM
    爆サイ.COMは、地域に特化したコミュニティが特徴の匿名掲示板です。爆サイ.COMの投稿を削除する場合には、スレッド下部の削除依頼フォームをクリックし、削除依頼フォームに必要事項(スレッドナンバー、スレッドタイトル、レス番号、通報区分、メールアドレス、削除依頼理由)を記入して送信します。

    送信後、記入したメールアドレス宛に認証メールが届きますので、メールに記載されているURLをクリックすれば削除依頼は完了です。

  3. (3)削除依頼は弁護士に相談を

    匿名掲示板に投稿された内容については、所定の手続きを踏むことによって、掲示板の管理者によって任意に削除に応じてもらえる可能性があります。

    しかし、削除依頼をするためには、自己の権利が侵害されていることをしっかりと記載する必要があります不慣れな個人では、どのような内容を記入すればよいかわからず、不適切な内容を記入してしまうと削除に応じてもらえないケースは少なくありません

    また、近時では、サイトの記載上は任意の削除に応じるとしているものの、削除にあたって高額な手数料等の金銭の支払いを要求されるケースや、これを支払っても記事のページ自体は残された上、削除依頼者の名前や主張内容、削除された記事の概要や削除理由を公開されてしまうケースなど、削除依頼をすることで削除依頼前よりも事態を悪化させてしまう例もあります。

    特に、誹謗中傷の対象となる企業の情報を収集していることを公言していたり、誹謗中傷行為の正当性を主張しているなど、争う姿勢が一見して明らかに認められるサイトには注意する必要があるといえるでしょう。

    そのため、削除請求を検討している方は、まずは弁護士に相談をすることをおすすめします。匿名掲示板へ転載されたニュース記事の削除などの対応経験や知見のある弁護士であれば、削除や開示請求の可否を適切に判断し、また、法的な根拠を示した削除依頼が行えるため、スムーズに削除してもらえる可能性が高まります

5、まとめ

ネットニュースに個人情報が掲載されてしまった場合には、早期に対処しなければ、さまざまな悪影響が及ぶことになります。記事の削除は、法的な知識がなければ適切に対応することが難しい分野ですので、削除請求をご検討中の方は、ベリーベスト法律事務所までお早めにご相談ください。

この記事の監修者
荻原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

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インターネット上の誹謗中傷や風評被害などのトラブル対応への知見が豊富な削除請求専門チームの弁護士が対応します。削除してもらえなかった投稿でも削除できる可能性が高まります。ぜひ、お気軽にご相談ください。

※記事は公開日時点(2022年02月07日)の法律をもとに執筆しています

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