弁護士コラム

この記事の
監修者
荻原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
  • 削除請求
    法人
    2022年08月25日更新
    Googleの検索から悪意ある情報を削除したい! その依頼方法や依頼先とは

    Googleの検索から悪意ある情報を削除したい! その依頼方法や依頼先とは

    「自分の個人情報をGoogleの検索結果で表示されないようにしたい」、「Google検索のサジェストで誹謗中傷が表示されるのを削除したい」など、名誉毀損(きそん)・プライバシー権侵害・著作権侵害に当たる情報をGoogleから削除するにはどうすればよいのでしょうか。

    Google検索のサジェストや検索結果そのものを削除したいという場合と、あるサイトの特定のページを削除したいという場合とで、それぞれ方法が異なります。本記事では、それぞれの場合について具体的な方法をお伝えします。
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1、Google検索のサジェストや検索結果そのものを削除したい場合

Google検索から何かを削除したいと思った場合、その削除したい情報が掲載されている場所やGoogleの対応によって、方法が3つに分かれます。

  1. (1)サジェストを削除したい場合

    サジェストとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで文字を入力した際、キーワードが予測されて表示される機能のことです。

    たとえば、自分の名前を検索しようと入力したところ、前科前歴、個人情報、反社会的勢力、名誉を毀損するような語句などがサジェストに表示されるのを発見し、これらのサジェストを削除したいというような場合、どのようにすればよいのでしょうか。

    サジェストは、Googleがウェブ全体から収集して保有する情報をもとに表示されています。そのため、サジェストを削除したい場合には、Googleが保有する情報そのものの削除を依頼しなければなりません

    Googleが保有する情報の削除を依頼するには、「Googleからの情報の削除」というページで、削除を依頼する情報に該当するリンクを選択し、その先のページで「削除リクエスト」をすることで行うことができます。削除リクエストを行えば、Googleでの審査が開始され、削除するかどうかの結果が出れば、結果についての連絡があります。

  2. (2)検索結果そのものを削除したい場合

    こちらは、自分の名前を検索したところ、検索結果として、誹謗中傷するサイトのタイトルやスニペット(要約・ディスクリプション)が表示されたり、自分とは全く無関係のポルノ画像がサムネイルに表示されたりするような場合です。

    検索結果も、先ほどのサジェストと同じく、Googleがウェブ全体から収集して保有する情報の中から、一定のアルゴリズムをもとに表示されます。

    したがって、先ほどと同じく、「削除リクエスト」を行い、Googleが保有する情報そのものの削除を依頼することとなります。

  3. (3)法的手段による削除請求

    それでは、Googleが「削除リクエスト」に応じてくれない場合、法的手段を講じて、削除を強制することはできるのでしょうか。

    これについては、最高裁の判例があり、自分の名前と住む県を検索すると、その検索結果として、過去に自分が児童ポルノ禁止法で逮捕されたことが書き込まれた電子掲示板が表示されるという事案について、事実が公表されない利益と検索結果を表示する理由を比較して、事実を公表されない利益の方が優越することが明らかである場合には、削除を求めることができると判断されました(最高裁平成29年1月31日決定)。

    しかし、どのような場合であれば、公表されない利益が優越することが「明らか」であるといえるのか、これに関しては具体的な基準が示されてはいません。また、「明らか」に公表されない利益が優越するかどうかが微妙な事案の場合には、削除を求めることができない、という判断が下される可能性もあります。

    もし、裁判で削除請求を求めるなら、明確に公表されない利益があることを、念入りに準備し、法的根拠を持って主張しなければなりません。しかし、それでも裁判所が削除を認めない場合もあることを心にとめておきましょう。

  4. (4)自サイトを検索結果で表示されないようにしたい場合

    ここまでは、他人の作成したサイトを検索結果から削除する場面でしたが、ここでは、自分の作ったサイト(もしくは、その中の一部)が検索結果に表示されないようにする場面について、方法をお伝えします。

    詳細な手順は、Googleの「ウェブサイトの情報をGoogleから削除する」ページに掲載されていますので、ここでは、大まかな流れについてだけ紹介します。

    • ① サイトの、フォルダやサブドメイン(URLパターン)のどれが関係しているかを確認
    • ② Search Consoleの削除ツールを使用してGoogle検索からページを削除
      ※キャッシュ情報も削除
    • ③ サイトから情報を削除(方法は3つ)
      ● ページから情報を削除
      ● ログインを必須にする
      ●「noindex」タグを使用しページをGoogleからブロック、もしくはrobots.txtを使用して画像をGoogleからブロックする


    上記方法を使って、Google検索に自サイトが表示されないよう対処しましょう。

2、他人のサイトに掲載されている間違った情報や、誹謗中傷を削除する方法

ここからは、検索結果ではなく、他人のサイトに掲載されている記事を削除したい場合の方法をお伝えします。Googleの検索結果を削除する、というケースとは全く場面が異なる内容ですので、切り替えてお読みいただければと思います。

  1. (1)まずはサイトのウェブマスター(サイト管理者)に連絡を

    まずは、サイトのウェブマスター(サイト管理者)に直接連絡して、削除を依頼・請求する方法があります。ウェブマスターがすぐに応じてくれれば、この方法が最も早く削除を実現できる方法でしょう。

    多くのサイトでは、サイトポリシーや利用規約において、違反する内容があれば削除するといった定めが設けられており、これに対応するための問い合わせフォームや削除依頼フォームが掲載されています。これらのフォームから問い合わせを行ってみましょう。

  2. (2)連絡をとる方法や反応がなければ、法的な手続きを

    問い合わせフォームや削除依頼フォームがない場合や、削除を依頼したけれども反応がない、応じてくれないといった場合には、法的な手段をとります。

    1つは、「テレコムサービス協会ガイドライン書式(侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書)」を郵送するという方法です。この書類は、「テレサ書式」ともいわれています。

    これは、プロバイダ責任制限法という法律に基づく請求ですので、ウェブマスターをけん制する効果があり、直接連絡する場合と比べて、削除してもらえる可能性が高い方法です。

    しかし、裁判手続きとは異なり、あくまでも相手に任意で削除を依頼するものですから、削除を強制することはできません。また、この書式は理解が難しい項目もあることから、作成の段階から、弁護士への依頼をおすすめします。

    もう1つは、記事削除の仮処分を申し立てて、削除を強制する方法です。
    仮処分は、申し立てれば1か月程度で結論が出て、問題のページを削除することができます。また、仮処分命令が発令されれば、これに従って削除するケースがほとんどで、さらに削除された記事が再び復活するということも、ほぼありません。

    以上の通り法的な続きは2種類ありますが、どちらの方法をとるべきかは、ケース・バイ・ケースで判断しなければなりませんので、削除請求に精通した弁護士への相談をおすすめします。

3、相手を特定して損害賠償を請求する方法

違法な記事によってプライバシー侵害や名誉毀損を受けた場合には、記事を削除するだけではなく、記事を書き込んだ相手を特定して、損害賠償を請求することも可能です。ここでは、損害賠償を請求するまでの流れを紹介します。

  1. (1)証拠の保全

    損害賠償を請求するためには、記事の削除が実現した後に、複数の法的手続きをとらなければなりません。しかし、問題の記事が削除されてしまっていては、その後の裁判手続きで利用するための証拠が存在しないという事態に陥ってしまいます。そのため、損害賠償請求も見据えたうえで、削除請求を行う場合には、その前に証拠の保全をしておきましょう

    証拠の保全は、
    ① 問題のある記事のウェブページをプリントアウトする(URLすべてを表示させて保存)
    ② アドレスバーにURLを表示させた上でプリントスクリーンする
    のいずれかの方法で行います。

  2. (2)削除請求・発信者情報開示請求

    証拠を保全した後は、加害者を特定するための裁判手続きに入ります。

    ① IPアドレスの開示のため、プロバイダに対して仮処分を申し立てる
    1つ目は、サイト管理者に対して、問題のある記事を掲載するための通信に用いられたIPアドレスの開示を請求する手続きです(加害者の住所や氏名が判明している場合には省略できます)。これによって、加害者がどのプロバイダを利用しているかを特定することができます。開示させるためには削除請求と同じく、仮処分を申し立てます。

    なお、削除請求によって記事が削除されるのと同時に、IPアドレスに関する情報も削除されてしまうことがありますので、削除請求とIPアドレスの開示請求は、同時に行うのが一般的です。

    ② 加害者の名前や住所を開示させるため、訴訟を起こす
    2つ目は、①で判明したプロバイダに対して、当該IPアドレスを使用していた加害者(契約者)の住所・氏名の開示を請求する手続きです。ここでは、通常の訴訟を利用します。

    プロバイダがIPアドレスをどの契約者に割り当てたかの記録は、通信のあったときから3か月前後で消去されてしまいますので、あらかじめ、その保存を請求しておく必要もあります。

  3. (3)損害賠償請求

    3つ目が、いよいよ加害者に対する損害賠償請求訴訟です。これまでの手続きで加害者を特定することができたので、ようやく損害賠償請求をすることが可能となります。

    損害賠償では、信用低下による損害(法人の場合)、削除請求・発信者情報開示請求・損害賠償請求に要した弁護士費用などを請求できます。

4、ネット上の誹謗中傷やプライバシー侵害は、弁護士に相談を

以上お伝えしたように、削除を求める対象は何か(検索結果、他人の作成したサイト、自分のサイト)、削除を求める相手方は誰か(Googleなどの検索事業者、サイト管理者)、求める内容(削除、発信者情報開示、損害賠償)などによって、とるべき方法が全く異なります。

ネット上の情報は瞬時に拡散・炎上しますし、IPアドレスなどの保存期間も限られていますので、短い時間の中で、状況を見極め、適切な方法を選択しなければなりません。

法的手続き(削除の仮処分から損害賠償請求まで)を行う場合にも、スピードが求められます。それだけでなく、しっかり準備をしておかないと、せっかく法的手続きをとっても、満足いく結果を得られない可能性もあります。

トラブルを適正に解決するためには、これらのことを意識して対応に取り掛かる必要があります。そのためにも、早めに削除請求に詳しい弁護士に相談をすることをおすすめします。

5、まとめ

Googleの検索結果画面から自社の悪意ある情報や間違った情報を削除したい、といったお悩みを抱えている方はベリーベスト法律事務所にご相談ください。当事務所では、お客さまのお悩みに合わせて、相手方との交渉から裁判までサポート可能です。

当事務所は全国各地に拠点を設け、また数多くの弁護士が所属している事務所です。削除請求に関しても、専門チームを設け日々知見を深めています。お客さまから削除請求のご相談をいただいた場合には、担当弁護士と専門チームとで解決を図っていきます。

また、会社として事業を行っているなら、Google検索の問題だけでなく、そのほかの法的問題にも日々対処しなければならないでしょう。そこで、当事務所では、月々3980円から利用できる顧問弁護士サービスも設けています。顧問弁護士がいれば、自社の事情をよく知っている弁護士が個別の問題に丁寧に対応しますので、ゼロから説明する必要がなく、迅速で適切に問題が解決できる可能性が高まります。

ぜひ、顧問弁護士の活用もご検討いただければと思います。

この記事の監修者
荻原達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
インターネット上の誹謗中傷や風評被害などのトラブル対応への知見が豊富な削除請求専門チームの弁護士が対応します。削除してもらえなかった投稿でも削除できる可能性が高まります。ぜひ、お気軽にご相談ください。

※記事は公開日時点(2022年08月25日)の法律をもとに執筆しています

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