削除依頼・投稿者の特定に関する
用語集

権利侵害とは

読み方 けんりしんがい

権利侵害

1、権利侵害とは

権利侵害とは、民法709条の不法行為の成立要件の1つとされるものです。不法行為が成立した場合には、権利侵害行為をした相手方に対して、権利侵害によって被った損害について賠償請求をすることができます。

Web上のトラブルで生じる権利侵害としては、以下のような、名誉毀損、名誉感情侵害、プライバシー侵害などが挙げられます。
・ネット上に社会的評価が低下するおそれのある内容が投稿された(名誉毀損)
・SNSなどに容姿や体形に対する悪口が書き込まれた(名誉感情侵害)
・掲示板などに自分の顔写真や自宅の住所などが書き込まれた(プライバシー侵害)

このようにインターネット上で権利侵害を受けた場合には、当該投稿の削除を求めることができます。

ただし、インターネット上での権利侵害は、ほとんどの場合が匿名で行われます。したがって、相手が不明なままでは権利侵害行為をした相手に対して損害賠償請求をすることができません。そのため、権利侵害行為をした相手方に対する損害賠償請求の前提として、相手方を特定するための発信者情報開示請求の手続きが必要になります。

2、権利侵害が認められるために必要な要件

権利侵害が認められるためには、その言葉どおり「権利」が侵害されていることが必要だと考える方も多いかもしれません。しかし、過去の判例では、厳密な意味においては権利といえないものであっても不法行為の保護の対象に含まれる旨を判示しています(大判大正14年11月28日)。

したがって、侵害の対象となる権利は、法律上の規定のある権利だけでなく、法律上保護される利益についても含まれると解されています。そのため、人格権、プライバシー権、パブリシティ権など幅広い権利が権利侵害の対象となる「権利」に含まれることになるといえるでしょう。

お役立ち情報

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