削除依頼・投稿者の特定に関する
用語集

被保全権利とは

読み方 ひほぜんけんり

被保全権利とは 〜仮処分が認められる要件と強制執行までの流れ〜

被保全権利とは、仮処分命令などによって保全される(保護され守られる)べき権利のことです。

訴訟の審理は時間がかかるため、結果を待っていては目的を達成できないことがあります。ウェブ上の誹謗中傷記事の削除請求であれば、審理している間に記事が拡散されてしまうおそれもあります。そこで、仮処分を申し立てて削除命令を出してもらうことにより、速やかな削除請求が可能となるのです。

削除請求における被保全権利は、著作権や商標権、営業に関する権利といった知的財産・商業についての権利から、名誉権やプライバシー権といった個人の尊厳に関わる権利まで、さまざまに考えられます。

1.仮処分が認められるための要件

(1)被保全権利の存在と保全の必要性

仮処分が認められるには、被保全権利が存在することと、保全の必要性があることを疎明しなければなりません。疎明とは、事実について、裁判官が一応確からしいと推測できる程度に至ること及びそうなるまで当事者が資料を提出することをいいます。

被保全権利については、前述の通りですが、保全の必要性とは、本案判決を待つことによって生じる著しい損害や危険が差し迫っており、すぐにでも保全の必要がある状況をさします。

たとえば誹謗中傷記事の削除請求の場合、代表的な被保全権利は名誉権やプライバシー権です。公開されている記事や書き込みによって名誉権やプライバシー権が現に侵害されている場合、通常は被保全権利と保全の必要性が認められるでしょう。

(2)担保金

仮処分を行うには、担保金の供託が必要です。
仮処分命令は迅速性を重視した手続なので、本案判決で判断が覆る可能性もあります。万が一、事実と異なる内容で仮処分が認められた場合、むしろ相手方の権利が害されることになるため、その損害を担保する目的で供託するのが、担保金です。

担保金の額は事例によってさまざまですが、おおよそ1件あたり30万から50万円ほどが目安となります。担保金の金額の多寡は、疎明の程度などから事案に応じて決められます。
なお、通常であれば、一定の手続きを行うことで担保金は戻ってきます。

2.仮処分が認められると強制執行も可能

手続きの流れとしては、まず仮処分を申し立て、侵害されていると主張する被保全権利と保全の必要性を疎明するための資料(書面)を添付します。処分の相手方(債務者)は削除権限を有するサイト管理者などです。

申し立てると、裁判官が申立てをした債権者と債務者であるサイト管理者などと面談を行うことが一般的です。この面談を双方審尋(しんじん)といいます。審尋の結果、裁判所が仮処分命令決定を出した場合、債権者は裁判所が定めた額の担保金を法務局に供託します。担保金の供託が確認された後、仮処分命令が出されます。

仮処分命令に従って記事が削除されれば解決となりますが、相手方が削除に応じない場合は強制執行の申立てが可能です。
なお、削除請求における強制執行は「間接強制」という方法がとられます。間接強制とは、削除に応じるまで裁判所が命じた金額を相手に支払わせるという方法です。

お役立ち情報

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